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「劇場版 Free!-Road to the World-夢」を見たので感想書くよ

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『劇場版 Free!-Road to the World-夢』公式サイト

 アニメ「Free!」第3期にあたる「Free!-Dive to the Future-」を再構成した劇場版「 Free!-Road to the World-夢」を見てきました。

冒頭

 冒頭は主要キャラの幼少期(主に小学生?)時代の話。タイトルに「夢」とあるように、将来なにになるんだといった話から始まっていて、こんな小さな頃からFree!の物語は始まっているのかと思うと、幼稚園から大学生の10年以上の長い時間軸で物語を作っているんだなと感心する。

 特に冒頭で印象的だったのは怜。怜は陸上から水泳に種目を変えた人物で、映画ハイスピード!でも中学生の怜は水泳とは無縁の存在で、そんな怜をどうやって物語に登場させるか非常に悩ましいキャラでした。

 そんな小学生時代?の怜をどう水泳と結び付けて描くのかと思っていたけれど、この頃から、泳げないからこそ水泳に対する羨ましさがあったという印象を与える話で、怜兄から「夢を見てもいいんじゃないか」と、タイトルの「夢」という単語を入れていて、各キャラクターの背景をとても考え込んでいる作りで感服。

 また怜の「夢」から時間軸がいまになる演出も面白くて、とても素晴らしい冒頭でした。

 この冒頭は無料公開されているのでぜひ見てください。

ストーリー

 Free!RWは第3期のFree!DFのいわば総集編。しかしながら新カットも多く入っていて、第3期では描かれなかった細かな話も入っていて、総集編な要素もあるのだけど第3期の完全版でもあるのがすごいところ。

 追加シーンは色々ありますが、真琴と宗介が話すシーンや、岩鳶高校水泳部の想いも見ることができて、ああやっぱりFree!のキャラクターたちの繋がりは尊い、と再確認する場面も多かったです。

 第3期を100分でまとめるためストーリーは駆け足なんだけど、追加シーンは丁寧に描かれているし、第3期の中にあったシーンで駆け足じゃないところは、FreeDFでみんなに見せたかったのはここだよ、これからの話はここが重要になってくるんだよ、と改めて丁寧に説明してくれている印象もあって、第3期を見ていないとわかりにくいけれど、見ている人にとってはとても分かりやすい構成でした。

 第3期で深く掘り下げられなかった金城やアルベルトのことも然りで、ラストに描かれた二人の追加シーンはそれぞれのキャラクターがどういう立ち位置なのかさらに分かるもので、特典コースターにアルベルトがいて金城がいない理由が分かる気もしました。

貴澄の存在感

 Free!は水泳の話で、メインキャラは何かしら水泳と関りを持っているのですが、その中でも全くもって水泳と無縁なのが貴澄。宗介や凛とは小学校の友達、そして遙たちとは中学校の友達なんだけどそのパイプの太さと、誰とでも話せる外向性の高さから色々な場面で登場しては橋渡しをしてくれるキャラでもある。

 今作ではFree!DFの前半でかなりのヒール役だった日和の可愛いところを教えてくれる立ち位置にもいて、誰とでもフランクに話す性格から、動かしやすいキャラクターだなと。

 そんなフランクな貴澄だけど、宗介の怪我のことを心配する姿もあって、仲間想いの一面も見ることができてやっぱり貴澄いいな~と。

キャラクターは増えすぎたけれど

 Free!シリーズはキャラクターが増えすぎて収拾がつかない面もあるとは思うのですが、そんな中でも関係性をきちんと描き、それぞれが前を向いて歩んでいる姿を見るとFree!という作品がどれほどの愛情をもって作られているかがひしひしと伝わってきます。

 2020年には新作劇場版の公開が予定されているFree!シリーズ。これからも応援しています。