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【風が強く吹いている】21話感想「箱根-ユキ、ニコチャン」【2018秋アニメ】

第21話「さよなら、美しきこの世界」

「風が強く吹いている」第21話見ました。今回はその感想。

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二日目の朝

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21話より/©三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会

 箱根駅伝二日目の復路。ユキは新聞で箱根駅伝の評価を読む。「力不足」「功罪」「厳しいレース」といったきつい言葉が並ぶ中、ユキは神童と言葉を交わす。神童の優しい声は心に響きますね。「区間賞狙うと言ってください」の声色はとてもよかった。

 一方、ハイジ達がいるホテルではハイジの部屋からかかりつけ医が出てきたことで不安を覗かせる。ハイジは「念には念を」と言っているだけだが、足の調子はよくなさそう。

6区 ユキ

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21話より/©三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会

 6区を走るのはユキ。山道を下る6区の中、ユキは激走を見せ区間賞まであと2秒のタイムで走り終える。その脚は血まみれで「永遠に縮まらない2秒だよ」と現実を見た発言はユキらしい。

 区間賞を見せる走りでも順位は4つあげただけ。シードすら遠い現実の中、タスキはニコチャンへと渡る。

カケルとユキ

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21話より/©三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会

 雪がちらつく箱根駅伝。ユキは山下りの早すぎるペースにカケルの面影を見る。カケルが走っている景色はいつもこうなのか。お前の目指す先は美しい。そう考えるユキは俺もそこに行けるのか・・・と脳裏を浮かぶもすぐに現実に帰ってくるユキ。冷静沈着なユキでも箱根に飲まれるのだから箱根駅伝がいかに異様な空気感を放っているかが伝わる。

母とユキ

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21話より/©三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会

 冷静を取り戻した直後、ユキの目に入ってきたのは母の姿だった。

 ユキは家族とはあまりうまくいってないという話をカケルと話していたが、その理由は母の再婚にあったんですね。言葉として語ることはなかったけど、再婚と同時に妊娠している母の姿を見てユキはショックだったのだろうか。それとも悔しかったのだろうか。といろいろ考えつつSNSをチャックしたらどうやらシングルマザーの母を支えるために弁護士を目指していたのに再婚によってその目標が消えて実家と疎遠にという話みたい。そこもう少しアニメで描けませんでした?感がすごい。

 これだと再婚によってグレたみたいな風にも見えてしまう。

7区 ニコチャン

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21話より/©三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会

 7区を走るのはニコチャン先輩。走ることが楽しいという想いはもしかするとハイジやカケルよりも熱いものを持っているかもしれないなと感じたニコチャンパート。

 その走りが速かったのか遅かったのかはどうでもいいくらいただ走るのを楽しむニコチャン先輩の姿を見るのがとても楽しかった。

向き不向き

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21話より/©三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会

 ニコチャン先輩が走るのをやめたのは監督から不向きだと言われたから。ニコチャン先輩も監督は自分のことを思って言ってくれていることを分かっていたからこそ諦めがついたのかもしれない。

 箱根で前方を走る選手を見て俺ももう少し細い身体ならと言っていたけど、身体の向き不向きという話はいろいろな話にもつながる。どんな人にも向き不向きがあって、それと同時にやりたいことがある。不向きなことでもやりたいという想いがある時それをするかどうか悩むことになる。不向きでもやり続けるのか、諦めるのか。

 きっと向いていることを探す方が人生はうまくいくだろう。不向きなことをやり続けてもそれに向いている人に勝つことはできない。

 ニコチャン先輩は周りの支えがあったからこそ、不向きな長距離を今走ることができていて、それを楽しんでいるけれどきっとこれが最後。

 ユキとニコチャンの美しさは走るのはこれが最後という儚さを持っているからだろう。だからこそサブタイトルは「さよなら、美しきこの世界」。2人にとって走る世界は美しすぎた。

8区 キング

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21話より/©三浦しをん・新潮社/寛政大学陸上競技部後援会

 8区を走るのはキング。キングは就活との折り合いが色々語られてきたけど走る中で何を想うのか。そして同じ8区を走るカケルの幼馴染の榊に手も足も出ない中、キングはどこまで食らいつけるのか。キングの走りはまだ始まったばかり。次回を楽しみにしよう。

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